発達障害当事者が考える、自分に合った仕事の選び方

仕事の話

いよいよ3月、あと1か月で新年度ですね。
就職・転職などで、新しい環境で働き始める方もいるかと思います。
以前のブログで、「発達障害と仕事の関係」について書いてきました。
今回は、発達障害の人がどんな風に仕事を選べばいいか、書いていこうと思います。

発達障害の特性がある人の場合、得意なことと苦手なことの差が大多数の人よりも大きいと言われています。
そのため、得意なことを仕事にできれば、職場で大きく力を発揮することができます。
一方で、苦手なことを仕事にしてしまうと、思うように成果を出せず、本人も周りも疲れ切ってしまいます。

仕事選びのポイントは、「得意なことを仕事にしましょう!
これに尽きます。

でも、それがまた難しいんですよね…。
「ひとつの仕事が長続きしない」
「生活のために働かなきゃいけないけど、今の仕事はしんどい」
そんな人が多いのが現実です。

では、なぜ働くことが難しくなってしまうのでしょうか?

原因のひとつは、「得意なこと」と「好きなこと」がごちゃ混ぜになっていることです。

「周囲の人と自分を比べて、自分のことを客観的に見るのが苦手」
「興味関心の幅が狭くて、
自分が好きなことしか考えられない」
こういった特性がある場合は要注意です。

例えば、「ケーキが好きだから、パティシエになりたい」という人がいたとします。
でもこの人は、分量をひとつひとつ正しく量ることが苦手で、ケーキをうまく焼けません。
また「ショートケーキがよく売れるから多めに作ろう」と臨機応変に対応したりすることが苦手です。
そのため、人気のケーキはすぐに売り切れ、人気じゃないケーキが大量に売れ残ってしまいます。

こんな失敗をしないためには、まず「得意なこと」と「好きなこと」を分けて考えてみましょう。
最近、ほめられたことやお礼を言われたことがあるという人は、それが得意なことかもしれません。
思いつかない人は、信頼できる人に「私の得意なことって何だと思う?」と聞いてみましょう。

次に、「得意なこと」や「好きなこと」を表にまとめてみましょう。
「苦手なこと」「嫌いなこと」も一緒にまとめておくと、後々役に立ちますよ。

ちなみに、アミの場合はこんな感じ⇓⇓

私は、言語聴覚士として働いていますが、以前は「大人(特に高齢者)のリハビリ」、今は「子どもの療育」が仕事です。
「大人と話すこと」が苦手なので、「大人のリハビリ」は本当に大変でした。
精神的に、かなり追い詰められていた時期も…。
でも、今は「子どもと遊ぶ」という得意&好きなことを活かせる仕事なので、毎日本当に楽しいです。

また、さっきの「ケーキが好きな人」の場合、「パティシエ」の仕事は苦手だったとしても、「おしゃれなポップを作ってケーキをたくさん売ること」や「おいしいスイーツを紹介する本やブログを書くこと」は得意かもしれません。

こんな風に、「苦手で嫌いなこと」や「苦手だけど好きなこと」から「得意で好きなこと」に方向転換することで、働きやすさは大きく変わってきます。

発達障害当事者の、仕事が長続きしないもうひとつの理由は、「職場の環境が合わないこと」です。

「察することが苦手で『あれやっといて』『適当によろしく』って言われても分からない」
「休憩時間の雑談や、飲み会がつらい」
「エアコンの音が苦手だけど、座席がエアコンの真下」
「臨機応変な対応が苦手だけど、マニュアルがない。イレギュラーな出来事が多い」
「話を聞きながらメモを取ることができないのに、いつも電話をとらなきゃいけない」
などなど…

こんな状態では、せっかく仕事の内容が自分に合っていても、仕事を続けるのは大変です。
対策は、できるだけ早いうちに、特性と必要な配慮を職場に伝えること。
(できれば面接の時に。遅くても就職後1か月以内。)

伝える時は、職場に配慮してほしいことを一方的に伝えるのではなく、
①苦手なこと(例:察することが苦手)
②自分なりにできる対策(例:分からない時は自分から質問するようにする)
③必要な配慮(例:できるだけ具体的に話してほしい)
という3点セットで伝えてみましょう。

私も、働き始めてから1か月以内に「特性と配慮」について上司に伝えたことで、働きやすい環境を手に入れることができました。

①「得意なこと・苦手なことリスト」を作る。
先程紹介した表を使って、「得意なこと・苦手なことリスト」を作ってみましょう。
そして、「①『得意』で『好き』なこと」を活かせる仕事を探します。
「③『苦手』だけど『好き』なこと」や「④『苦手』で『嫌い』なこと」は避けましょう。

②就職/転職エージェントや、公的な支援機関を利用する。
就職活動や転職活動をする時は、就職・転職のプロに頼りましょう。
得意なことや苦手なことを見つけるサポートをしてくれたり、自分の得意・苦手にあった仕事を探してくれたりします。
「マイナビ」「doda」などでは、障害がある人向けの就職サポートを行っているようです。
また、「障害者職業センター」や「ハローワーク」「就労移行支援」といった公的な支援機関もあります。
自分を客観的に見ることが苦手な人や、何から手を付ければいいか分からないという人にとって、いい指南役になってくれます。

③履歴書作成・面接をする。
やってみたい仕事が見つかったら、履歴書の作成や面接に進みます。
大切なのは、
◎履歴書を、就職/転職エージェントや支援機関の担当者に添削してもらうこと。
◎面接の時に気を付けるポイントを教えてもらうこと。
こうすることで、採用担当の人にいい印象を持ってもらいやすくなります。

④働く前に、特性や配慮してほしいことを伝える。
これは、先程もお話しましたね。
早めに伝えておくことで、働き始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性が低くなります。

たくさんある仕事の中から、自分に合った仕事を探すのは大変なことです。
でも、仕事探しのポイントをしっかり押さえれば、働きやすさは格段に上がります。

「得意」を活かそう‼

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