平行と垂直~アミが感じたこと

映画館に行ってきました!
今回観たのは、2026年8月28日公開の「平行と垂直」。

自閉症の兄・大貴と、その妹・希の関係性を描いた作品です。

1週間ほど前にSNSで映画の存在を知って、
「へー、こんなのやってるんだ。今度の休みに行ってみよ」
と軽いノリで行ってみたのですが、とんだ伏兵でした。

なんだこの映画は…⁉

まだ映画を見ていない人には、ぜひ初見で楽しんでもらいたいので、極力ネタバレしないようにしながら感想をつづっていきたいと思います。

映画が気になった人は、公式ホームページをチェック!
映画「平行と垂直」オフィシャルサイト

泣ける映画

この映画では、自閉症の兄・大貴と妹・希、彼らを取り巻く人たちが、
お互いを思いやったり、時には本音でぶつかったりしながら物語が進んでいきます。

序盤には、クスッと笑えるほほえましい場面もありましたが、中盤からは涙腺が崩壊…。

この映画のストーリーほどドラマチックではありませんが、
「あるある、こういうすれ違い!」
と、自分の経験と重ね合わせてしまう場面がいくつもありました。

自分自身の「発達障害当事者」としての経験、同じく当事者である夫と「家族」として関わってきた経験があります。
だからこそ、大貴の気持ちにも、希の気持ちにも感情移入してしまって、涙が止まらなくなりました。

そして、この映画には、この兄妹以外にもステキな登場人物がたくさん出てきます。
大貴の恩師・吉川先生、同僚の須賀さん、お友達(?)の紗奈ちゃん、希の婚約者・雅也さん…

吉川先生と須賀さんは、大貴の言動の意味を理解して、大貴と周りの人の間で”ハブ”のような役割を果たしていました。
自閉スペクトラムの特性がある人にとって、こういう人が身近にいるかどうかで社会生活の難易度が全然違う。
大貴が社会の中で自分らしくまっすぐ生きられるのは、吉川先生や須賀さんみたいな人が近くにいてくれるからっていうのが大きいのかな、と思いました。

「発達障害の専門家」じゃなくてもいい、「○○さん本人」を分かろうとしてくれる人が増えたらいいな。

映画「平行と垂直」オフィシャルサイト

制作者の熱い思い

この映画は、山野海さんが書いた脚本に感銘を受けた安田章大さんが、映画化に向けて奔走したことで完成した作品だそうです。

大貴役の安田章大さんは健常の方ですが、2年間、自閉症当事者の方と交流する中で役作りをしてきたとのこと。
劇中の大貴は、「安田章大さんが演じている役」ではなく、「本当の自閉症当事者」に見えました。

表情からしぐさ、喋り方…。
どれをとっても、
「わかる!」
「こういう動きしちゃうよね」
と共感できることばかり。

自閉症当事者の目から見ると、健常者役の表情よりも、大貴のほうが表情が豊かで、
「今どんな気持ちか?」が分かりやすいとさえ思いました。

よく「自閉症の人は相手の表情が読めない」と言われます。
しかし最近では、自閉症当事者と健常者では「表情の表し方」や「表情の読み取り方」が違っているだけであって、
自閉症当事者同士では相手の表情を読み取ることができるという説も出てきています。

私が大貴の表情や気持ちが手に取るようにわかるのは、それだけ安田章大さんが「日向大貴」という役を作りこんだからなんだろうなと思いました。

その他、妹・希役ののんさんをはじめ、大勢のスタッフさんが、自閉症当事者や家族・支援者など周囲の人たちの思いや現状を知ろうとして、その上で映画の作成に臨んだんだな、というのがヒシヒシと伝わってきました。

「インクルーシブ」とか「障害者の社会参加」が叫ばれている今、
「『自閉症』に対する偏見をそこまではっきり表現するか⁉」
という場面もありましたが、
「でも、これが現状だよなぁ」
と首がもげるほど納得。

この作品は、万人が楽しめるいわゆる「大衆映画」ではないかもしれません。
ですが、色々なことを考えさせられる、刺さる人には確実に刺さる作品です。
このブログを探してきて、記事を読んでくださる方なら、きっと「刺さる側」だと思います。
ぜひ、劇場に足を運んでみてください。

映画「平行と垂直」オフィシャルサイト

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