発達障害がある人は、なかなか定職につけない、仕事が長続きしないと言われることがあります。
その原因は、「発達障害の特性と、仕事内容・職場環境のミスマッチ」が大きな原因とアミは考えています。
今回は、これまでアミが経験してきた仕事の中で、どんな仕事が向いていたか/向いていなかったかを書いていこうと思います。
得意なことや苦手なこと、働くことへの価値観などは個人差が大きいので、発達障害の当事者全員には当てはまらないかもしれません。
それでも、「自分の場合はどうだろう?」と考えるきっかけになってもらえると嬉しいです。
アミの職歴
1.居酒屋のキッチン(アルバイト)
大学1年生~4年生まで、4年間働きました。
居酒屋を選んだのは、大学の授業が終わって、夕方から働けるから。
ホールではなくキッチンを選んだのは、「お客さんと話すの、無理だな」と思ったからです。
2.英検の試験監督(アルバイト)
大学生の時、先輩の紹介で年1~2回くらいやっていました。
机・いすを並べたり、試験問題を配ったり、CDを流したり…。
「何をすればいいか?」が分かりやすくて、人と話す場面もあまりないので、とても働きやすかったです。
3.スーパーの試食コーナー(アルバイト)
市内のいろんなスーパーに出張して、「試食のおばちゃん」的なことをする仕事です。
大学4年生~専門学校1年生までの約2年間やっていました。
スーパーの片隅で、商品の魅力を語ったり、景品や試食を配ったりしていました。
4.病院で、高齢者のリハビリ(正社員)
言語聴覚士のお仕事1つ目です。
病気に入院している患者さん(9割以上が高齢者)を相手に、話すことや食べることのリハビリをしていました。
5.放課後等デイサービスで、子どもの療育(正社員)
言語聴覚士のお仕事2つ目です。
発達障害や知的障害のあるお子さんと遊んだり、言葉の練習をしたりしています。
肩書は「言語聴覚士(ST)」ですが、事務仕事や車での送迎など、ST以外の仕事も色々あります。
向いてる仕事
私が今まで経験してきた仕事の中で、「この仕事は向いてるな」と思っているのは次の3つです。
2.英検の試験監督(アルバイト)
3.スーパーの試食コーナー(アルバイト)
5.放課後等デイサービスで、子どもの療育(正社員)
どんなところが向いているのか、考えてみました⇓⇓
◎マニュアルがある
2.3.の仕事は、「いつ・どこで・何をするか?」がはっきりと決まっていました。
あまり時間に追われることもなく、やるべきことを一つずつ着実にこなしていくことができました。
5.の仕事は、子ども相手の仕事で、完全に「マニュアル通り」とはいきません。
でも、上司が「今はこれをやって」と的確に指示を出してくれるので、臨機応変が苦手なアミでも働くことができています。
◎「雑談」が不要~必要最低限
私は、質問されたことに答えたり、仕事に必要な話をしたりすることはある程度できます。
でも、雑談をする場面になると、何を話せばいいか分からなくなってしまいます。
2.3.は単発の仕事なので、休憩時間も基本一人で過ごしていました。
仕事中、お客さんと話すことはありますが、「何を話せばいいか?」もマニュアルで決まっていたので、困ることはほぼありませんでした。
5.の仕事では、子どもたちがいっぱいおしゃべりしてくれるので、私はもっぱら聞き役。
職員しかいない場面では「雑談しないキャラ」で通しているので、ストレスなく働けています。
◎「興味があること」「得意なこと」で貢献できる
5.は、私が興味を持っている「療育」「言葉の発達」がそのまま仕事になっています。
また、療育グッズを作る時には、趣味の「工作」「編み物」が役に立つこともあります。
さらに、事務仕事をする時には、高校~大学の時に磨いた「PCスキル(タイピング、Officeソフトの操作)」が大活躍!
2.3.の仕事には、興味があることを活かせる場面はほぼありませんでした。
でも、「マニュアルを覚えて淡々とこなす」という得意な部分は活かせていたと思います。
向かない仕事
反対に、「この仕事は無理だな、もうやりたくないな」と思ったのは次の2つです。
1.居酒屋のキッチン(アルバイト)
4.病院で、高齢者のリハビリ(正社員)
この仕事がアミに「向いていない」理由はこんな感じ⇓⇓
×臨機応変 かつ スピーディな対応が必要
1.の職場は全国チェーンの居酒屋で、料理のマニュアルがありました。
マニュアルを覚えて、マニュアル通りに作る、だけならできていたのですが…。
週末や飲み会シーズン(忘年会/新年会/歓送迎会)になると、注文が鬼のように入ります。
そうすると、「どの料理を、どの順番で作るか?」「一人でこなせる量か、ヘルプを求めたほうがいいか?」を臨機応変に考えなければいけません。
しかも、焦っているとレシピを忘れてしまい、料理も失敗…。
両手の指でも数えきれないくらい、叱られました。
×「雑談=会話のキャッチボール」が必須スキル
4.の仕事では、当然「言語聴覚士」としてのスキルが求められますが、それ以上に「会話のキャッチボールをすること」が求められました。
患者さんと関わる時、「こういうリハビリをやりますよ」という話をするだけでは全く通用しませんでした。
病気でしんどい思いをしている患者さんに共感して寄り添ったり、日常生活のちょっとした出来事を面白おかしく語ったり…。
そんな「会話のキャッチボール」をすることで、患者さんと信頼関係を築いて、つらいリハビリを頑張ってもらう。
そのためには「会話のキャッチボールが必要」ということが頭で分かっていても、いざ患者さんを前にすると何を話せばいいかが分からず、マジメな話ばかりになっていました。
そして、昼休みや飲み会など、職員同士で関わる場面でも「会話のキャッチボール」を求められることが多く、苦労しました。
アミが仕事を選ぶ基準~ver.2026~
もし、アミが今後転職することになったら、どんな基準で仕事を選ぶか考えてみました。
(今のところ、転職の予定はありませんが…)
第1位 「言語聴覚士」として、子どもと関われる
これまで、アルバイトも含めていくつか仕事をしてきましたが、今の仕事が私にとっては天職だと思っています。
私の普段関わっている子どもたちが、上手に話せるようになったり、きれいに発音ができるようになったりすると、本当にうれしいです。
「療育」「言葉の発達」という「興味があること」を仕事にするのは、私が働き続けるための原動力です。
第2位 「得意なこと」を活かせる
「向いていない仕事」では、苦手なスキルを求められることが多く、ストレスを溜め込みやすい状態でした。
「向いている仕事」では、得意なスキルを活かして働くことができていて、ストレスよりもやりがいや達成感が大きいです。
特性上、得意なことと苦手なことの落差が大きいので、「得意を活かす」「苦手は極力減らす」ことができればいいなあ、と思っています。
第3位 苦手な音が近くで鳴らない
最後の最後で、新しい話題が出ましたね(笑)。
中高生の頃から、「苦手な音が鳴る場所では働けない」と思っていたので、今までそういう職場で働いたことがないのです。
私は聴覚過敏があって、花火やピストル、風船の割れる音や犬の鳴き声などが苦手です。
こういう音が頻繁に聞こえる職場では、パニックになって仕事どころではありません。
だから、「子どもと関わる仕事」をするにしても、小学校や中学校は難しそうですね。
運動会やら、部活の練習やらでやたらピストルが鳴るので…(泣)。


コメント