障害者手帳第2弾です。
前回は、障害者手帳のメリットとデメリットについて説明しました。
順番が前後しますが、今回は障害者手帳がそもそもどんな制度なのか、私が実際に利用してみてどう感じたかについて書いていきたいと思います。
障害者手帳って、そもそも何なの?
障害者手帳は、その人に障害があることを証明する次の3つの手帳の総称です。
◎身体障害者手帳
対象となる障害
- 視覚障害
- 聴覚・平衡機能障害
- 音声・言語・そしゃく機能障害
- 肢体不自由(上肢・下肢・体幹・脳原性運動機能障害)
- 心臓機能障害
- じん臓機能障害
- 呼吸器機能障害
- ぼうこう又は直腸機能障害
- 小腸機能障害
- 免疫機能障害
- 肝臓機能障害
1級(重度)~7級(軽度)に分かれています。
ただし、7級の場合は単独の障害では手帳が交付されません(肢体不自由・上肢機能障害7級のみなど)。
7級の障害が、1~7級の他の障害と重複している場合は、手帳が交付されます(肢体不自由・上肢機能障害7級+心臓機能障害4級など)。
◎療育手帳
知的障害がある人が対象です。
自治体によって「愛の手帳」「みどりの手帳」など名称が違うこともあります。
基本的には、療育手帳を交付されるのは知的障害がある18歳未満の人だけですが、幼少期から知的な遅れがあったことを証明できれば、大人になってからもらうこともできるようです。
知的障害の程度によって、A(重度)、B(軽度)があります。
◎精神障害者保健福祉手帳
対象となる疾患・障害
- 統合失調症
- 気分(感情)障害(うつ病など)
- 非定型精神病
- てんかん
- 中毒精神病(いわゆる○○依存症)
- 器質性精神障害
- 発達障害
- その他の精神疾患
疾患・障害の程度や、日常生活への影響の強さによって、1級(重度)~3級(軽度)に分かれています。
どうすればもらえるの?
障害者手帳を利用したい場合は、お住いの自治体で申請手続きをする必要があります。
必要な書類は、自治体によって多少違いはあるかと思いますが、概ね次のようなものが必要になります。
- 申請書
- 医師の診断書
- マイナンバーカード
- 顔写真
申請書や診断書の書式は、自治体によって違います。
役所でもらったり、HPでダウンロードしたりできます。
上記の書類をそろえて役所に提出すると、手帳を交付する条件に当てはまるかどうかの審査が行われ、審査を通ると手帳が交付されます。
アミの体験談
私が障害者手帳を取得した経緯、普段どのようなところで手帳を利用しているかをご紹介したいと思います。
私は、発達障害の診断を受けて半年後に精神障害者保健福祉手帳3級を取得しました。
診断を受ける前から障害者手帳の存在は知っていましたが、どんな制度なのかはよく知らなかったので、診断を受けてからの半年間で色々調べ「私にとってはメリットが大きそう」と思い、申請しました。
私の場合、家事や身の回りのことは最低限できますが、特性上対人関係など社会面で問題が起こりやすい、というところで、3級に該当したようです。
続いて、障害者手帳を普段どのように利用しているか書いていこうと思います。
私は宮城県仙台市に住んでいるので、一部、仙台市独自の制度も含まれています。
皆さんがお住まいの地域の制度については、各自治体のHP等でご確認ください。
◎所得税、住民税の障害者控除
毎年、年末調整で障害者控除の申請をしています。
所得税で27万円、住民税で26万円が所得から差し引かれます。
税金の金額にすると、所得税と住民税合わせて、おおよそ5万円強も安くなります。
◎交通費の割引
仙台市の「ふれあい乗車証」という制度を利用しています。
市内在住で障害者手帳を持っている人が利用できる制度で、仙台市営のバスや地下鉄、宮城交通のバスに仙台市内で乗り降りすると、運賃が無料になります。
普段は車通勤なので、利用する回数はあまり多くありませんが、休日のお出かけで役に立っています。
JRの障害者割引は、今年4月から精神障害者保健福祉手帳も対象になりました。
100㎞以上の区間で乗らないと割引されないので、利用できるのは旅行の時くらいでしょうか。
ちょうど来月旅行に行く予定があるので、先日みどりの窓口で切符を買ってきました。
乗車券は半額になりましたが、特急券は定価。
トータルで3割強お得になりました。
◎娯楽施設の利用料の割引
半年に1~2回くらい、休みの日に利用しています。
⇓⇓行ったことがある場所⇓⇓
・仙台市天文台(宮城県仙台市)
・仙台市博物館(宮城県仙台市)
・東北歴史博物館(宮城県多賀城市)
・みちのく杜の湖畔公園(宮城県川崎町)
・カラオケ ビッグエコー
・MOVIX仙台
・TOHOシネマズ仙台
制度を利用していて変わったのは、気持ちの面でも、金銭的な面でも、余裕を持てるようになったことでしょうか。
一般就労で働いていますが、決して収入は多くないので、金銭的な負担が減る安心感はとても大きいです。
そして、交通費や娯楽施設の割引を受けられるようになり、休みの日の過ごし方の選択肢が増えました。
休みの日を楽しんで、気持ちをリフレッシュさせるってほんとに大事。
こうやっていろんなところから元気をもらって、今度はそれを仕事やブログで還元していけたらいいな。
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